ワンタイムパスワードの計画性

中国の自動車販売台数は06年には700万台を超え、ここ数年間、580万台程度と横ばいで推移している日本を抜き去り、世界2位の自動車大国となっている。
中国は今や自動車販売の激戦地となっており、外資系自動車メーカー、国産メーカー合わせて100社以上が入り乱れて、激しいシェア争いを展開している。
モータリゼーションの進展は、中国のガソリンや軽油の需要を急激に押し上げている。
メジャー(国際石油資本)の一角であるブリティッシューペテロリアム(BP)の『世界のエネルギー統計』(BP統計)によると、06年の石油需要は日量744万句に達し、年率10%以上の伸びを見せている。
まさに中国は、石油をがぶ飲みしている状況なのである。
11億人が消費に向かい始めたインド経済の底力インドはIT(情報技術)産業を中心に急速な経済成長を遂げ始めている。
かつては、ヒンドゥー成長率と呼ばれる年率3%程度の低い成長率にとどまっていた。
しかし、21世紀に入り優れたIT技術者かインド南部のバンガロールに集まり、米国のソフトウエア産業の受託などを開始した。
インドでは、カースト制度が依然として残っており、古い身分制度が社会の発展を阻害している面がある。
しかし、IT産業では身分に関係なく能力さえあれば、社会的な成功と富の獲得が可能であるため、米国へ留学した優秀な技術者がインドのIT産業発展の原動力となっている。
インドでもオートバイ、軽自動車の普及か急速に進んでいる。
2010年には世界最大のオートバイ大国になると見られている。
中国、インドの高度経済成長は、国際エネルギー情勢にとっては脅威である。
中国の人口は13億人、インドは11億人と両国だけで地球の人口の3分のIを占め、両国の国民が米国人並みの生活を始めれば、地球に与える影響は甚大である。
中国、インドともにエネルギー効率が悪い上に、炭酸ガスをより多く排出する石炭利用の比率も高く、単位当たり子不ルギー効率度(GDPI単位を生み出すのに必要なエネルギーの消費量)は、口本をIとすると、中国、インドは9と極めて効率が悪い。
仮に、中国、インドの経済が今後も成長を続け、生活水準の向上から、日本並みに石油を消費した場合、この2力国だけで日量1億句以上という石油が消費される計算になる。
現在、世界の石油消費量は、日量8500万竹で、これをはるかに超えることになり、地球規模で資源子不ルギー問題が深刻化することは確実である。
エネルギー超大国ロシアの正体ロシアは中国、インドとは異なり天然ガス生産量では世界I位、原油生産量では世界2位と、世界最大の于不ルギー大国である。
2003~07年までの4年間の原油価格の上昇によって、ロシアは膨大なオイルマネーを手中に収めた。
今やモスクワやサンクトペテルブルグといった大都市では石油売買で富を獲得した富裕層が小型ジェット機やベンツを買い漁っている。
マクロ経済を見ても、1991年12月のソビエト連邦崩壊後のマイナス成長を完全に脱却し、年率7%程度の高度経済成長を実現している。
IMF(国際通貨基余)への借入金の返済も完了し、再び米国と肩を並べる大国に復活しようとしている。
米国最大油田地帯の瓦解2006年8月7日、BPは米国最大の油田であるアラスカ州ノーススロープのプルドーペイ油田の原油生産停止を発表した。
BPが発表したコメントによると、プルドーペイ油田の原油を輸送するパイプラインに腐食と原油漏れが発見され、問題のある部分22リ(約35jが)のうち、16町(約26jお)にわたるパイプラインを交換する必要が出てきた。
そのため、プルドーベイ油田の原油生産をすべて停止するというものであった。
BPが毎年発表している『BP統計』は、原油生産量にNGL(天然ガス液、天然ガソリンとも言う)などを含んでいるが、06年の米国原油生産量は、目量700万竹を割り込んでおり、NGLを除く原油そのものも日量500万竹(07年6月時点)程度まで減少している。
プルドーペイ油田の原油生産量は日量40万帽と、米国の国内原油生産量の約8%を占めている。
原油生産量だけ見ればI割にも満たないが、それでも米国でナンバーワンの巨大油田の地位を保っていることに変わりはなく、主としてカリフォルニア州を中心とした米国西海岸に原油を供給し、カリフォルニア州における製油所の精製原油の2割はアラスカ産原油(つまりプルドーベイ油田)に依存しているのである。
既に、ニューヨークーマーカンタイル取引所(NYMEX)のWTL原油価格は06年7月14日時点で、イランの核開発問題、北朝鮮のミサイル発射、イスラエルによるレバノン空爆などを理由に、1句=78・40/の史上最高値をつけていた。
その後、イスラエルとレバノンの停戦によって、原油価格は一時、沈静化したものの、事態が再び急変すれば、I句=80/超えもあり得る、という緊迫した状況であった。
そうした状況下での、プルドーペイ油田の原油生産停止は、原油市場関係者に大きな衝撃を与えた。
BPが原油生産停止を発表した8月7日のNYMEXのWTI原油価格は、瞬間的に1町-77・30″ルにまで上昇し、終値が1竹-76・98/と、7月14日の終値(I句=77・は07年年初までかかるという見方が石油専門家の大勢を占め、米国石油市場の混乱に拍車をかけた。
WTI原油価格の高騰は、国際石油市場にも大きなインパクトを与えた。
ロンドン市ではブレント原油は一時的にI帽=78・64と史上最高値を記録し、価格差でWT標準油種(原油価格の指標)であるドバイ原油も8月8日にI悍=72/と7月H日以来の大台に乗せた。
原油価格の高騰は、米国国内の石油製品市場への需給逼迫懸念をもたらし、米国のガソリン小売価格も8月7日時点で史上最高値を付けた。
ガソリン価格はその後、幾分か沈静化したが、8月21日時点で05年夏に米南東部を襲った大型ハリケーン・カトリーナ以来の高値で推移した。
発信源は米国これらの状況を踏まえると、現在の国際原油価格形成のメカニズムは米国が発信源となっており、米国国内の製油所のトラブル、ハリケーンの到来など国内事情によって、らWTI原油先物価格か乱高下する構造となっている。
そのため、原油の6割を海外からの輸入に依存している米国にとって、米国最大のプルドーペイ油田原油生産縮小は、投主要原油価植この1年間の推移(S006年~07年)(ドルノバレル)(年/月)(出所) IEAの資料を基に筆古作成機筋に格好の原油先物買い材料を与えたことになる。
折から夏場のドライブシーズンによるガソリン貫要増、メキシコ湾へのハリケーン来襲の可能性から原油価格の上昇を虎視耽々と狙っていた投機筋は、一気にニューヨークの原油先物市場に投機資金を投入した。
それが北海ブレント原油、ドパイ原油の高騰にもつながり、悪夢の連鎖が発生したのである。
消費に精製が追いつかない米国は現在、日量2100万句の石油を消費しており、そのうち、ガソリンの需要は日量約1000万竹と石油消費の約47%を占めている。
その半面、原油をガソリンに変える能力は著しく乏しい。
米国国内の精製設備は90%を超えるほぼフル稼働の状況にあるにもかかわらず、石油精製能力は日量1700万可しかない。
そのため、国内での消費を満たすだけの精製能力は米国にはなく、既に原油ペースでの海外依存度は60%に達している。

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